忙しない人だなあ
15℃のホールスタッフとして働き始めたとき、
売場内の焙煎機でコーヒーを煎る間、じっとすることなく、
売場と厨房を行き来する杉窪を見て最初に思ったことでした。
秘書として日々行動を共にするいまもこの印象は変わっておらず、
むしろそのイメージは強くなるばかり。
本当にこの人は慌ただしい。
今だってまさしく。
先週までイギリスにいたかと思えば、今は東北に。
そして明日の一日だけ東京で過ごし、明後日からは福岡です。
もし自分だったら、と想像すると
目まぐるしく変わる景色と情報量の多さにへとへとになっていると想像がつきます。
どうしてそんなに軽やかにそれをやってのけるのか。
「インプットが大事」
耳にたこができるほど聞いた杉窪のその言葉が浮かびます。
会社を、働くスタッフを正しく導いていけるように。
自分がこの人生をより一層楽しんでいくことができるように。
足を運び、見渡し、耳を澄まし、対話し、気付き、知恵を身につける。
そんなことをきっと思いながら日々あちらこちらに行っているのでしょう。
出不精のわたしも少しは見習わないとなあ…。
ただひとつ、一緒に過ごす中で新たに分かったことがあります。
焙煎中に売場にとどまらず厨房に行くのには、
厨房のスタッフと対話をしたい、とそれだけの理由じゃなかったと。
お客様に目に留まるのが恥ずかしいのです。
そんな馬鹿な、と思うけれど、本当にそう。まさかの、シャイボーイ。
ですのでもし15℃で焙煎中の杉窪を見かけたときには、
心のうちで「あ、杉窪さんだ」と思ってあげてください。
だってきっとその方が美味しい焙煎豆が出来上がると思いますので。
2019年10月15日 矢野
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